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銚子電鉄さんで芸備書房ポスターを発見

安芸矢口企画ではローカル鉄道を応援する活動として「ローカル鉄道応援ポスター」を作成しております。

2012posterb(2012年版・サンプル)

ローカル鉄道は乗って応援をするのが基本ですが、遠方の鉄道の場合などは、そうも行かなかったり、現地にたどり着くまでに多大な時間と費用を使って1往復の乗車をしたり、となかなか難しいところがあります。

そこで自分自身が乗りに行く代わりに、応援したい鉄道に、鉄道利用を啓発するポスターを広告として掲出して、広告料で支援しようというのが「ローカル鉄道応援ポスター」の活動です。山口県の錦川鉄道に通年で掲出しているほか、これまでに安芸矢口企画が直接、あるいは賛同いただける方が独自に掲出した鉄道会社・路線は三陸鉄道、いすみ鉄道、北近畿タンゴ鉄道、阪堺電車、名松線、芸備線、三江線、木次線などがあります。

この原型になったのが、安芸矢口企画本所の母体となった古書店「芸備書房」(初代)が2007年に作成した広告ポスターです。このポスターが、長年にわたって銚子電鉄の仲ノ町駅に飾られていることがわかりました。

きっかけはローカル鉄道応援アイドル・恋雪りんさんのネット配信番組「りんのきらりん☆エクスプレス」の第3回。ローカル鉄道応援コーナー・銚子電鉄(第2回)で、仲ノ町駅のショーケースに芸備書房ポスターを見つけていただきました。

http://www.tokyoborderless.tv/index.php?cid=4136 の動画の9分20秒あたり

なぜ、銚子電鉄に芸備書房のポスターが? 不思議に思ったので、飾っていただいた御礼かたがた銚子電鉄を訪ねることにしました。


事前に広告ご担当の方にアポイントをいただき、邪魔することになりました。

前夜、広島を「こだま」で発ち、岡山から「サンライズ出雲」のノビノビ座席に乗車。寝酒が逆効果になって入眠に苦労するも、どうにか4時間ほど寝て東京に到着です。

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東京駅から737発の銚子行き特急「しおさい1号」に乗り換え。この列車には広島からの新幹線の始発や、始発の飛行機でも接続できません。

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沿線が都心から近郊、そして一面のキャベツ畑に変わり、9:30に終点の銚子に到着。駅のホームでは醤油樽がお出迎え。「しおさい」にうまく接続する銚子電鉄便がないので、仲ノ町駅までの1キロ弱を歩くことにします。沿線に有名な醤油メーカーの工場があり、レール際を歩いていると、少し醤油の香りを感じます。

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仲ノ町の銚子電鉄の車庫が見えてきました。

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木造の仲ノ町駅舎に入ってみます(ベンチの上の荷物は手土産のやまだ屋のもみじまんじゅう)。素晴らしくレトロな出札口の右手に、ショーケースがあり、

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ありました!芸備書房(初代)のポスターが飾られています。

銚子電鉄の本社にお邪魔し、お話をうかがうことにします。
当初アポイントをいただいていた社員さんが、体調不良で急遽欠勤ということで、代わりに総務部の課長補佐さんにお時間をいただくことになりました。

まず、ローカル鉄道応援ポスターの活動などをご説明した上で、芸備書房ポスターの掲出に関する経緯をおたずねすると、以下のようなことでした。

ある社員さん(萌鉄属性あり)が、どこからか芸備書房ポスターを入手してこられたとのこと。当時きわめて厳しい経営環境にあった銚子電鉄さん、ポスターに大きく書かれた文言「がんばれ ローカル鉄道」に、「今、当社に必要なのはこれだ!」と思って飾っていただいたとのこと(以上聴いたまま)。

当時の店のCMとして作ったポスターが、図らずも鉄道現場の方の心に響き、長年にわたって飾っていただいたということに、制作者としてとても大きな喜びをいただきました。

銚子電鉄さんは、昨年の脱線事故もあって依然として厳しい状況にあり、本件の感謝も込めて、2012年版のローカル鉄道応援ポスターを(今度は有料広告として)掲出させていただくこととしました。

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銚子電鉄の皆様には、私どものポスターを大事に飾っていただきましたこと、またお忙しいところ長くお時間をいただきましたことなど、大変お世話になりました。厚く厚く御礼申し上げます。

(銚子電鉄さんでのレポートは、犬吠・外川・観音駅などのことで、もう一つ記事にしようと思います)