闇の中のキロポスト・ゼロ
深夜の備中神代駅、芸備線のゼロキロポスト。ここから芸備線の旅が始まる。右手の光は備中神代駅3番線と跨線橋。画面奥が広島方面になる。
備中神代の駅舎は木造でとても古めかしい。姫新線の美作追分と張る古さだ。左手に立つポストも型が古い。
備中神代の駅舎内。奥は出札口。この引き戸を出ると1番線だ。木造駅舎の中で樹脂製のベンチと時刻表だけが異彩を放つ。
1番ホーム。「のりかえ 広島・三次方面」の表示がむなしい。現在伯備線から三次や広島まで芸備線で行く人がいるのだろうか。塩町、備中神代、備後落合といった山間のジャンクション駅がさびれているのはとても残念なことだ。
そんなことを考えているとEF65に引かれた長編成のコンテナ貨物が入ってきて、停車した。何事かと待っていると、米子方から「サンライズ出雲」が高速で通過していった。これからの鉄道の役割を、今の鉄道の役割を考えさせられる一瞬だった。
(取材平成12年12月2日)