(上 通常充当されない夜間の列車にキハ120 下 甲立行きの発車案内表示 画像提供:西の箱根越えさん ありがとうございました!)
広島県全域で6月22日(水)の午後から強い雨が降り、23日(木)未明までに100ミリを超える雨量(広島・アメダス)となりました。山陽本線では22日深夜にセノハチで列車が土砂崩れに乗り上げ脱線するという事故も起きています。安芸矢口でも近隣地域の避難勧告を通知するエリアメールが未明に頻発、太田川からは緊急サイレン鳴動と眠れぬ夜となりました。
23日の早朝に、芸備線の西三次~志和地間で、線路脇で土砂崩れが発生し、大量の土砂が線路に流入しているのが見つかりました。
大雨に係る線路点検のため、23日始発から三次~広島間で運転を見合わせました。午前9時には甲立~広島間で運転を再開しましたが、多くの車両が三次に閉じ込められる形になったため、再開後も一部の列車が運休となったり、所定の編成よりも少ない車両での運行となり、終日混乱しました。上り列車では普段は存在しない「甲立行き」の表示が行われ、好事家を喜ばせました。
明けて24日(金)、引き続き車両が不足した状態で朝ラッシュを迎えることとなりました。所定5両編成の列車が2連で運行されたり、4両編成の列車がキハ120の2連で運行されるなど輸送力の不足が著しく、広島行きの列車はいずれもすし詰め状態、安芸矢口駅では大量の積み残しが発生してなかなか解消せず、戸坂・矢賀駅では何本もの満員列車を見送る利用者が続出という大変な事態になりました。
朝ラッシュが終わる頃には、強い降雨のため運転再開区間も再度の雨徐行となりました。土砂流入箇所の復旧など進められるのかと危惧されましたが、関係各所のご尽力あって24日の17時53分に三次~甲立間も運転再開となりました。遅れは24日深夜まで続きましたが、25日の始発からは通常の運行に戻りました。